シェムリアップから車で1時間弱の郊外にあるこじんまりとした寺院
バンテアイ・スレイ
赤色の砂岩でつくられたレリーフの彫りの深さ、保存状態の良さはアンコール遺跡群の中でも随一と言われます
「最も美しい」と称される塔門の破風
(上部の三角形の部分)
アップにしてみると、精巧な彫刻のようすが見てとれます
3周にわたって掘りめぐらされた壁の内側には3つの塔
中央の祠堂の壁に描かれた女神デバターは「東洋のモナリザ」とも言われるそう
現在は遺跡保護のため遠目からしか臨めないのですが、かつてフランスの作家・政治家のアンドレ・マルローがその美しさに魅せられて盗掘、国外持ち出しを試みて逮捕されたこともあるそうです
いや~、魔性の女ですね…
爪の垢を煎じて飲みたいような、飲みたくないような…
それにしても、彫りが深く、息を呑むような美しさのレリーフ群です
さて、神々のレリーフも素晴らしいのですが、気付くとシャッターを切っていたモチーフがこちら
インド神話に登場する動物神、カーラ
食欲旺盛な怪物で、自分の体までをも食べ尽くしてしまい顔面のみになったと言われています
食いしん坊にも程がある…
これもカーラ
こっちもカーラ
どうしてこんなにカーラが気になるのでしょう
貪欲な食欲が自分に似ていることが第1の理由ですが
(恥)、なぜか、遠い昔から知っているような、どこかで会ったことがある気がするのです…
考えることしばし
ようやく思い出しました
NHKの「おかあさんといっしょ」の『にこにこ、ぷん』に出ていたじゃじゃまるだと!
(気になる方はこちらを→http://www.nhk.or.jp/archivesblog/genre/hobby/8445.html)
そうです、どう考えてもじゃじゃまる
子どもの頃の記憶ってすごいですね
おそらく幼稚園生の頃に観ていた番組で、何十年も思い出すことなんてなかったのに…
忘れ去られていると思っていた記憶はきちんと脳みその襞の中に仕舞い込まれていて、大人になった自分の中にも確実に存在している
大人になった自分を構成する一要素になっている…
じゃじゃまるくん、じゃなかった、カーラのお陰で何だか深いことを考えました
私のカーラへの愛着、ますます高まりそうです
さて、お寺の裏にまわってみると
無造作に柱が横たえられている
こちらも他のアンコール遺跡同様、修復が必要なのですかね
おっとこちらにも
似たような形で眠りこけるワンコでした
酷暑だったけれど、とても楽しい拝観となりました
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