12月の初め頃
文学ワークショップ、「ただようまなびや」の講師を務めた作家・翻訳家であるお3方のトークイベントが開催されるということで、雨も撥ねのけるワクワク気分でお邪魔してきました
レアード・ハントさんは新刊、『優しい鬼』を出版したばかり
柴田さんは日本を代表する翻訳家
古川さんは「ただようまなびや」の長を務め、最近では野間文芸新人賞を受賞されています
それぞれに、先のワークショップの話や9・11以降のアメリカ文学や東日本大震災以降の日本の文学のうごきなどをお話し下さり、不勉強な私は初めて聞く内容に、目から鱗の連続でした
鼎談の途中では、総出での朗読の時間も
英語と日本語、さらに古川さんのお芝居のような朗読も、大迫力だったなぁ
3者とも、持っている色は全く異なっていて、それだけに想像もできない化学反応をみているようなトーク
聴衆をも巻き込んで展開してくれるのだけれど、聴衆におもねるのではなく、答えるべきではないと思った質問にはしっかりとNOをつきつける
その姿勢が、非常に理想的だと感じました
今回のイベントは、終了後に懇親会までついているという贅沢な内容
緊張しながらもレアードさんに
「今日、新刊を拝読しはじめました」
と伝えてみたり、柴田さんに
「『MONKEY』に載っていたカーソン・マッカラーズの小説が素敵でした」
と告白してみたり
さらに古川さんには、満員御礼で「ただようまなびや」に申し込めなかった旨をお伝えしたら悲しみを分かち合って下さったり、マジック・リアリズムの作家の作品のつくりかたについてお話して下さったり…
本当に、夢のような贅沢な時間でした
世界にあまねく存在する古典作品を読むことも大切だけれど、自分と同じ時代の小説家や翻訳家の方の作品は、こんなふうに、実際にお会いしてその人となりをじかに感じながら読むことができたりもする
かげかえのない体験です
行ってよかったな
鼻歌を歌いそうになってしまうような、ごきげんな帰り道だったのでした
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